最優秀賞 アイデア部門
物流コストを低減するビニ傘梱包材
ECONOWA 中村 和也さん置塩 章悟さん
近年増加傾向にある企業の物流コストが課題だと考えており、 ヒアリングした結果からDX化や自動化等の既存の対策では不十分であった。 そこでECONOWAは、物流コストの内訳の一つであり既存の対策で低減できていない梱包資材費に着目。 廃棄されるビニール傘の生地を活用し、原材料費ゼロの超低コストなリサイクル梱包材を提供することで、 企業の物流コスト低減に貢献するというのが今回のプラン。 廃棄される傘を活用することで、近年ニーズが高まっている環境問題にも配慮したエコな梱包材が実現。 日本は年間8,000万本のビニール傘が焼却や埋め立てという形で廃棄される大量消費国であり、 これらを豊富な資源として逆に活用し、ごみの増加という課題解決にも貢献します。
受賞コメント
アイデア部門の最優秀賞という素晴らしい賞をいただき、大変嬉しく思います。チームメンバーは
2名と、多くはない人数で活動していますが、この賞を獲得できたのは私たちの「傘の大量廃棄を
少しでも減らしたい」「環境にも配慮した梱包材で物流コストを低減したい」という想いに共感し、
ヒアリングや具体化に向けた検討にご協力いただいている方々のおかげだと感じています。
このアイデアを具現化できるよう、引き続き取り組んでいきます。
部門審査委員長コメント
本プランは、廃棄ビニール傘をリサイクルし梱包材として再利用することで、 企業活動における物流コストの低減と環境への貢献を果たそうとするものである。 物流コスト低減方法としては一般的でない原材料費に着目し、 大量に廃棄されるビニール傘を資源と捉えたアイデアがユニーク。 さらにカーボンクレジットの販売も視野に入れたスキームは秀逸であることから、 本年度の最優秀賞とする。
優秀賞 アイデア部門
捨てられるバナナから、フィリピンと日本を結び、社会問題に別解を。
伊藤 思音さん 小林 功英さん(岐阜大学)
フィリピンでは毎年50~100億本程の輸出用バナナが捨てられています。 その主な原因には、輸出相手である日本が見た目の良いバナナを好んで購入することがあげられます。 日本人は低価格・高品質のバナナを好むため、選抜過程で大量のバナナが廃棄されているのです。 また、フィリピンの生産者は最低賃金・1日15時間など過酷な条件で働かされている課題もあります。 そこで、私達はそんな捨てられてしまうバナナをパウダー状に加工し、海外へ提供していきます。 実は、バナナパウダーはアメリカで多くの人が摂取しています。 そのため、バナナパウダーの工場を設けることで、フィリピンに新しい雇用を生み出すことができると思います。 また、利益の一部をフィリピンへ寄付することで、社会問題に別解を創りたいです。 このようにして、これまでのバナナ販売の背景で見捨てられていた部分を救い、フィリピンと日本を結んでいきたいです。
受賞コメント
バナナパウダーは日本ではあまり流通していません。しかし、アメリカの流行が日本へやってくるように、バナナパウダーも
いずれは日本にやってくると思います。もしバナナパウダーをスーパーで見かけた場合は、ぜひ買ってみてください。
栄養価が高く、腸内を整える作用があるのでおすすめです!
部門審査委員長コメント
本プランは、生産地のフィリピンでは規格外の緑色のバナナをパウダーにして輸出することで、 フードロスの削減、現地の雇用創出と貧困の解消に資するビジネスプランである。 海外での事業化には相当の困難が伴うものと思われるが、効率的な生産体制を確立し、事業優位性を高めるよう取り組んでもらいたい。 スケールが大きく夢のある提案に期待を込めて、本年度の優秀賞とする。
ほの国やってみりん賞 アイデア部門
障がい者雇用を促進 ロスフラワーのビジネス 繋(きずな)
青山 姫香さん(豊橋創造大学)
現状、生花の30~40%が廃棄されている。 また、障がいを持った方の働き先が見つかりづらいことも社会的問題となっている。 そこで、『障害者雇用を促進ロスフラワー活用ビジネス繋(きずな)』というプランを立案。 ロスフラワーを少しでも削減する取り組みから、 サシェやドライフラワーBOXなどの商品製作と販売が癒しを与えるフラワーセラピーにもなり障がい者の方々の働く居場所づくりができればと考案。 単なる販売だけではなく、教室を開講して在宅勤務も可能にすることで人材育成にも繋げていく予定。 このプランを通して、ロスフラワーの削減や障がい者の働く居場所づくり、地域づくりを目指せると考えています。
受賞コメント
この度は、ほの国やってみりん賞という地元の賞を頂きありがとうございました。母や周りの方からの
意見が自分の糧となり、このような賞をいただくことができました。これから先、多くの方に障がい者
雇用やロスフラワーの活用法を知っていただけるように、今回の経験を社会で活かしていけたらと
思います。花屋をしている母の仕事を知る機会となりましたこと有り難く思います。
ありがとうございました。
部門審査委員長コメント
本プランは、花屋で売れ残った生花を加工・商品化しロスフラワーを減らすとともに、 障がい者の雇用機会をも創出しようとするものである。 コロナ禍により消費が振るわない花き業界を元気づけるよう、 さらに魅力的な商品づくりに努力してほしい。 花きの一大産地である東三河地域にふさわしく、事業化を応援したくなるプランであることから、 本年度のほの国やってみりん賞とする。
特別賞 アイデア部門
ぴたっと寄り添い、伝わる想い「助かルンダー」
マグチャレ 近藤 千夏さん 伊東 佑里子さん 越中 大斗さん( 南山大学 川北ゼミ)
私たちは、現在全国で普及が進んでいるヘルプマークに注目し、「助かルンダー」を考案しました。 「助かルンダー」はヘルプマークに追加して身に着けることで障がいを持つ方が自分の伝えたいことを示すことが可能となる商品です。 障がい者と健常者の間で、声を出さないコミュニケーションが可能になり、障がい者の方々にとって暮らしやすい社会が実現できると考えております。 9月頃から活動を始め、より使いやすい商品にするために、就労支援施設を訪問してヘルプマークの利用者の方々にヒアリング調査を行い、 何度も試作品を改良して今の「助かルンダー」が完成しました。 東三河地区ではヘルプマーク自体の認知度、普及率が高くありません。 そこでこの商品を通してヘルプマークの認知度を高め、東三河の方々、さらには全国の方々が暮らしやすくなるお手伝いが出来ればと考えております。 商品開発は私たちにとって初めての取り組みでしたが、街頭調査や試作品製作、PR方法考案に挑戦しました。 まだまだ至らない点がありますので、さらに良い商品にできるようこれからも活動していきたいと思っています。
受賞コメント
本コンテストの特別賞受賞にあたり、ヒアリング調査に協力してくださった方々、ゼミ生、川北先生に心より感謝いたします。
部門審査委員長コメント
本プランは、外見からは分かりにくい障がいを持つ人が身に着ける「ヘルプマーク」を補完するため、 障がいの有無だけでなく必要な援助等を具体的に示すことのできる「助かルンダー」の商品化を通じ、 バリアフリーのまちづくりを目指すプランである。 障がいを持つ人々の声を的確に反映したアイデアを高く評価するとともに、助け合いを促すいっそうの創意工夫を期待し特別賞とする。
特別賞 アイデア部門
介護施設の職員を楽にするシニアオムツのサブスクショップ「らくにゃん」
~オムツの配達から回収まで一貫体制できれいを応援~
彦坂 美礼さん(豊橋創造大学)
介護施設を対象にした、オムツの配達から回収まで一貫して行うサブスクサービスのプラン。 オムツは個人特性をヒアリングし、肌に優しい利用者に適したオムツをお届け。 配達の際にはオムツの個別専用棚にストックするところまでを行うため、介護職員の運ぶ、棚に入れる手間がない。 また、利用者の着けごこちのリサーチをしながら食事介助や散歩を行う。 使用済オムツの廃棄には脱臭機能付き専ダストボックスを用意。 そこにオムツを入れておくだけでボックスごと回収するので、 片付けの手間は大きく減り、施設内の臭いも気になることがなくなる。 東三河も高齢化が進んでおり介護レベルも上がっています。 介護現場の人手不足や時間不足というお困り事を、オムツの準備と片付けでサポートします。
受賞コメント
これは、一緒に暮らしている大好きな祖父のことを思い、考えたプランです。祖父は、足を悪く
してから紙オムツ生活になり、臭いなど問題点がたくさん生まれました。しかし、元気で長生き
して欲しいという強い思いから、どのようにしたら祖父は快適に過ごすことができるのかと考え
ました。いずれは起業し、祖父や私と同じように悩んでいる方の助けになれるようにしたいと
思います。
部門審査委員長コメント
本プランは、介護施設を対象に定額でシニアオムツの配達・回収を行い、 施設職員の負担を軽減するとともに、入所者へのサービス向上を図るものである。 高齢化の進行を背景として、今後も介護施設の増加が見込まれる中、 事業化に対する社会的なニーズはますます大きくなるものと考えられる。 同じ課題を持つ保育園や病院向けサービスなど、さらなる事業展開を期待し特別賞とする。