最優秀賞 アイデア部門

SODATTE

 夏目 一輝さん(岐阜大学)

芸術大学に通う学生は、趣味としてだけではなく課題としても作品を制作しています。しかし、芸大生の作品は同じ学科の数十人にしか見せ合うことなく、家にしまってあるか、最悪の場合捨ててしまいます。そこで私たちはアートをデジタルデータ化し、デザインとして利用できるようにするサービスを提供します。これにより、捨てられるはずのアートを身近な雑貨のデザインに生まれ変わらせ、世間に対してアートを身近な存在にしていきます。また作品を買ってもらう成功体験を通してアーティストが育つ環境作りに貢献します。

受賞コメント

このような賞を受賞できたことを大変嬉しく感じております。名城大学社会連携センターの「DRAFT」や岐阜大学起業部といったコミュニティがあったおかげで、こうした活動を継続できました。また、芸大生も調査やアート提供をしていただき、イベント等で関わった多くの方からもご支援をいただきました。こうしたコミュニティやご支援があってこそのアイデアだと感じております。本当にありがとうございます。私は様々なサービスを提供し、いつか「アートを楽しむ」という「文化」を創ります。ご興味のある方はぜひご連絡いただけると嬉しいです。

部門審査委員長コメント

このプランは、「捨てられるアートに新しい価値を!」をテーマに、日の目を見ない美大生の作品をデザイン化し、希望する人に販売して使ってもらう仕組みを提案するビジネスプランである。処分される作品の中にもきらりと光る作品が数多くあることから、それを世界で唯一のデザインとして活用するという素晴らしい発想である。今後は事業スキームを確立し事業化をすればヒットする可能性が高いビジネスプランであることから本年度の最優秀賞とする。

優秀賞 アイデア部門

みんなではじめる東三河デポジットネットワーク

デポジット川北 神谷 俊行さん 尾形 萌衣さん 園田 孝音さん 前田 夏海さん(南山大学 経営学部 川北ゼミ)

現在世界中で大量廃棄されているプラスチック容器を繰り返し使用可能な容器に変換し、持続可能な社会の実現を目指す。そこで、東三河区域でのデポジットネットワークの実現を提案する。デポジット制度とは、製品価格に一定金額の預託金を上乗せして販売し、製品使用後に返却された際に預託金を返却することで、容器の回収を促す。我々は、先日豊橋市内のスーパーにてデポジット制度の導入に貢献した。更なる発展に向け、デポジット制度の導入に賛同するスーパー等の企業や団体の参加を募り、東三河区域全体で地域ネットワークを構築する。

受賞コメント

「本当にこんなサービス使ってくれるの?」と実際に豊橋を訪れるまで疑問でした。しかし、実際に調査してみると「使いたい」という声が多く驚きました。豊橋だからこそ、東三河だからこそ実現可能なものだと思います。

部門審査委員長コメント

このプランは、「東三河から持続可能な社会を全国へ」をテーマに、スーパーなどの地元企業と連携し、食料品の容器を統一しリターナブル化するシステムの提案である。このシステムにより、販売店のコストを抑えるとともに、環境にも優しいデポジットシステムを提供することが可能となる。今後は販売店及び消費者のニーズを的確にとらえ、より良いビジネスモデルを確立することを期待し本年度の優秀賞とする。

ほの国やってみりん賞 アイデア部門

黒豚トマトキーマカレープロジェクト

動物科学部 尾崎 智子さん 冨岡 むさしさん 河合 晃平さん 池田 颯一朗さん 新美 聡也さん(愛知県立渥美農業高等学校)

本校では、JA愛知みなみと協力し、規格外トマトを黒豚に飼料として給与する取り組みをしている。規格外トマトとは、市場の規格に合わず、廃棄されてしまうトマトのことで、丸玉トマト生産が盛んな田原市では、1日約400㎏が規格外として廃棄されている。そこで、もっと廃棄量を削減するため飼料利用以外の方法を考え、規格外トマトをカレーに加工することにした。カレーの開発プランにより、規格外トマトの廃棄量削減、田原市の農業のPR、地元企業と協力することによる地域産業の活性化など、多くのメリットが考えられる。

受賞コメント

高校生の思い付きから始まったこの取り組みが、田原市を盛り上げるきっかけになること、さらにこのような賞をいただけたこと、本当に嬉しく思います。3年生は卒業してしまいますが、この活動を下級生に引き継ぎ、これからも活動の幅を広げていきたいです。また、市内、さらに全国で生じる規格外野菜はトマトだけでなく、今日もどこかでもったいない廃棄が生じています。私たちの活動にするだけではなく、この活動を多くの人にPRし、知ってもらい、このような取組みを全国で増やすことができたら、もっと日本全体の「もったいない」を減らしていけると思います。

部門審査委員長コメント

このプランは、市場の規格に合わず廃棄されるトマトを地域特産の黒豚の飼料として有効活用し、その肉を使ったキーマカレーを作り、地域の特産として売り出すプランである。田原地域の農産物廃棄などの課題解決と土産品の開発を一挙に手掛けるアイデアとして、また地域住民の環境意識の高揚も図ることができる提案として、今年度に新設した「ほの国やってみりん賞」にふさわしいプランである。

特別賞 アイデア部門

塗るくだもので地産地消!

川北ゼミ みかんバターチーム 嶋田 怜未さん 小澤 侑希さん 小野 美咲さん 太田 光軌さん 牛野 出海さん(南山大学 経営学部 川北ゼミ)

’学生と渥美半島の企業が協力し合うことで、地元を盛り上げていく’をテーマにビジネスプランを企画しました。「塗るくだもの~みかんバター~」は渥美半島の山本ミカン農園さんのみかんを用いたフルーツバターです。渥美フーズさんでテスト販売させていただきました。このプロジェクトを進めていくうえで、名古屋市の学生である我々と渥美半島の地元企業・地元農園様と関わりができ、この商品を通して渥美半島の豊かな自然と食物をもっと色んな人に知ってもらいたいと思い、正規商品化に取り組んでいます。

受賞コメント

『塗るくだもの~伊良湖みかんバター~』は、伊良湖みかんと中央製乳様のバターを使用した、濃厚でまろやかなフルーツバターです。今後もシリーズ化などを進めていき、この商品を通して渥美半島の魅力を多くの人に届けたいと思っています。本コンテストの特別賞受賞に当たり、この商品に関わってくださった渥美半島の方々、アドバイスをくださったゼミの先輩方、そして川北先生に心より感謝いたします。

部門審査委員長コメント

このプランは、田原市のブランドミカンを使用した、ミカンバターの提案である。地域の食材の有効利用とブランド化を進めるユニークな提案である。他の地域にある同様な商品との差別化を図り、この地域の特産物として有名になるよう、市場調査や製造方法・保存期間などアイデアの更なる検討を期待し、特別賞とする。

特別賞 アイデア部門

かるたで始める気軽な終活と認知症予防 あんきかるた

あんきかるた 河野 有起さん 伊澤 千恵さん 本多 晃啓さん 河野 紗也さん 河野 嗣寿さん(ゆた楽な暮らし)

どうしても終活には、お葬式やお墓、亡くなったときの準備など、後ろ向きなイメージがあり、なかなか取り組めていないのが現状です。そこで、片付けで直面するよくある事柄を、あえて終活という言葉は使わず、誰でも手にしたことがある『かるた』にし、親子で取り組めるモノにすることで、高齢化による実家の片付け問題にもアプローチ。『安心・安全・あんきな暮らし』を送るための終活の第一歩を気軽に踏み出してもらえるように提案する商品です。

受賞コメント

この度は特別賞をいただきましてありがとうございます。エンディングノートを書くのも大切な終活の一つですが、もっと気軽で生活に密着し、日常生活を安心し楽しく暮らしていくための準備が終活には必要だと感じています。高齢者が長く健康に、そして残された家族が少しでも不安のない生活を送るために、孫世代まで一緒に楽しく取り組めるかるたで、後ろ向きな終活のイメージを変えるきっかけにしてほしいと願っています。

部門審査委員長コメント

このプランは、終活への気づきと認知症予防に有効なかるたの作成や販売をするアイデアである。家族でもなかなか話しずらい内容について、遊びを通して話すきっかけになるとともに、目・耳・手・頭を使うことで認知症予防にも役立つという現代に有効なグッズである。高齢者だけを対象とせず幅広い年齢層にも活用してもらうなど、更なる検討を期待し特別賞とする。