最優秀賞 一般事業部門
特殊ウレタン素材を使った福祉用具開発
山口化成工業株式会社 松倉 利夫さん
ビーズ発泡熱可塑性ポリウレタンはドイツの化学メーカーBASF社が開発し、高反発弾性、低圧縮永久歪、高い柔軟性、軽量という多くの特徴を備えた素材である。そこで既存の設備を使って、かねてより関心のあった福祉用具に寄与できる商品が出来ないか開発を進め、車椅子のノーパンクチューブの開発に成功した。



受賞コメント
本テーマの素材に巡り合い、福祉用具として何とか役に立てたいと思たのが3年前です。そして3年間、毎年夏にサイエンス・クリエイトで催される日野先生のモアメソッドによるビジネスプラン作成講座を受講し、プランを進化させ練り上げた結果が今回の受賞に繋がりました。これまでかかわって頂いた方々との出会いとご支援を受け、改めてスタートラインに立つ気持ちで身を引き締め、実りある成果を出せる様さらに進化をしていきます。
委員長コメント
本プランは、特殊ウレタンの新素材TPU(熱可塑性ポリウレタン)を利用した商品開発としての自社新事業を提案するものである。福祉用具にターゲッットを定め、車椅子などの既存商品における改良点が十分に検討されており、開発から製造に至る垂直的な連携体制も構築されている。また、これまで蓄積された独自の加工技術を活かし、試作段階を経て、製造やコスト面の課題も明確に把握されている。このような現状、並びに、今後の事業展開への期待を高く評価し、本年度の最優秀ビジネスプランとする。
特別賞 一般事業部門
チャリカフェオープンプロジェクト
鈴木 芳さん
多くのスポーツバイクはとても高価であり、無駄を省く為にスタンドさえ付いていない。しかもサイクリスト達は、専用のサイクルジャージを着て汗だくで走っている為、おしゃれなカフェを見つけても自転車を止める事も出来ず気軽に入る事が出来ない。1人では尚更である。そんなロードバイク・クロスバイクを愛してやまない、サイクリスト達に特化した自転車(チャリ)+カフェ⇒「チャリカフェ」を蒲郡市から発信、展開する。



受賞コメント
この度は特別賞を頂きありがとうございました。今回初めて多くの方にビジネスプランを聞いて頂き、少しでも自分の思いが伝わったと実感する事ができ、とてもうれしく思っております。これを機に自転車によって人と地域がつながり、地域の発展とサイクリスト達が安心して訪れる事の出来るチャリカフェを展開していきたいと思っております。
委員長コメント
本プランは、スポーツバイクを楽しむサイクリストというニッチ市場をターゲットとしたカフェ経営をテーマとしている。提案者自身もサイクリストであり、その心理や細部にわたるニーズに応えたサービス内容や事業化に向けての取り組み・熱意は評価に値する。また、サイクリストのネットワークを活かした情報発信とその活用を通じての地域活性化など、多様な展開が期待される。
特別賞 一般事業部門
次世代型住宅セキュリティシステム『B-PEASE』
大阪経済大学情報社会学部 井上 奈緒さん、小林 和也さん、山田 拓哉さん、足立 悠希さん、今野 菜奈さん
本サービスはICT機器を利用したセキュリティサービスである。家に設置したタブレットから発するBluetoothの反応検知エリアに、ICT機器を所持した人物が入ると、居住者か不審者かを自動で判別し、居住者である場合はシステムがOFFとなり、不審者である場合は、専用のアプリを通じて通知される仕組みである。このことにより、機械的に監視ができるため従来のサービスに比べ低価格で提供することが可能である。



受賞コメント
この度は特別賞に選んでいただきありがとうございました。このプランはアイデア段階かつ、大阪からの応募でしたので、東三河で評価していただけるのか不安でしたが、受賞することができて大変嬉しく思っております。今後はこのプランの実現に向け、更なるブラッシュアップを重ね、チーム一丸となって取り組んでいきたいと考えております。
委員長コメント
本プランは、人感センサやICT機器等を組み合わせたシステムによる新たなホームセキュリティサービスの提案である。不審者の住居侵入を警報通知し、証拠画像を記録することに特化し、低コストの実現や設置等の自由度を上げるなど、従来サービスの課題に上手く対処している。このように、事業ドメインが明確に提示されている点は高く評価できる。また、用途や市場の展開可能性も高く、事業化が期待される。
サイエンス・クリエイト賞 一般事業部門
ワンちゃんネコちゃんの洋服店~"1億総活躍社会みかわ"を目指して~
豊橋創造大学短期大学部 キャリアプランニング科 准教授 村松 史子さん
当ビジネスプランは、使われなくなった古衣類や端切れなどを再利用して、犬猫用のグッズ(主に、犬の服や猫の首輪)を製作・販売するものである。製作には、高齢者や施設・障がい者・授産所・地域の主婦と提携することによって、雇用や就労の場の提供ができる。また、顧客(飼い主)が要望する犬猫用のオーダーメイド商品を製作する。今後は、国内市場だけではなく、海外市場向けに犬猫グッズを提供することも視野に入れている。



受賞コメント
ペットブームは今後も続くことが予想されます。コストを抑えることができる古着を再利用して犬猫のグッズを製作・販売することを考えました。高齢者や埋もれている主婦、障がい者に働く場を提供することも考えました。さらに「メーカーズラボとよはし」の電子ミシンを利用して、他との差をつける楽しみをイメージしました。私は大学で教鞭をとっていますので、今回の受賞体験を今後のビジネス教育に活かしたいと考えています。
委員長コメント
本プランは、古衣類等をペット商品に再使用・再利用するという事業を軸に地域資源を活用し、地域課題の解決に貢献する企画となっている。特に、顧客となる飼い主が、材料からデザインや製作に至る過程において関与し、また、3Dプリンタや電子ミシン等の利用から、直接参加することも可能とするカスタマイズ化の仕組みは多様な価値をもたらすとして高く評価される。